アル中クライマーの忘備録

好物は酒と山と岩。

どうやって山を覚えたか?

"どうやってクライミングを学んだんですか?”とリプをいただいたのでちょっと考えてみる。

 

ライミングと登山をする人、クライミングから登山を始めたor登山からクライミングを始めたのどちらかに分類されると思うが、自分は後者だ。

登山を始めて、登山の魅力に惹かれていくうちにバリエーションルートに興味を持った。バリエーションルートに行く手段一つとして登攀力が必要だと思い、クライミングを始めた。

ライミングやバリエーションルートを始めるなら山岳会に入るのが確実で手っ取り早いと思う。でも自分が山を始めたきっかけの一つで"人間関係が面倒くさい"ってところが1つはある。なのできっちりした組織に所属するという考えには至らなかった(今はパーティー組んで山に入るの大好きですけどw)

そもそも自分の周りの山岳会は年配の方のハイキングがメインの会が多い。俺はクライミングがしたいんだ。ということで山岳会には入らず、ずっと独学でやってきた。

 

 話は変わるが、僕は心配性で臆病だ。家出たとき「カギ閉めたっけ?」ってめっちゃ気になるタイプだ。開けっ放しだったことは100回中、2回ぐらいしかないけど。

だから自分が登山技術を覚えた順番は"無事に生きて帰ってこれること"が先行した。

地図読み→コンパスワーク→歩行技術→ビバーク→岩稜帯の通過(三点支持)→ロープワーク(懸垂下降→ビレイ技術→支点構築技術→セルフレスキュー)

だって痛いの嫌いだし、山で死ねるなら本望だ!!とかこれっぽちも思わない。

ましてやクライミングなんて一つのミスが文字通り致命傷になることもある。山に突っ込むには退路を断たないように(死なないように)しないといけないのだ。というのが今の僕の考え。孤高の人でも"馬鹿野郎!!!降りるほうが登るよりも何倍も難しいんだよ!!!”って名言あるし。名言ではないか?

 

それらの技術をどうやって学んだかというと、"独学"がメインだ。教えてくれる人なんてしませんし。
今の時代は良い。田舎でもインターネットさえあれば本が買えるし、登山技術について書いているブログや最近はYoutubeまである。

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購入した登山本。これ以外にも電子版を何冊か購入している。

ここで注意しておきたかったのが、"本やネットの知識だけで満足しないこと。経験が伴わない知識は不十分だという事"登山漫画の"岳"でも似たシーンがあったよね。知識が先行している大学生かなんかが冬山で遭難しちゃうやつ。

なので自分は本で読んだ知識を現地で試し、反省した。なんだったら山に行く度に家で反省文書いていた。これがダメだった。あれがダメだった。じゃあ次からこうしよう。

おかげ様で反省がなかった山行も増えてきたが、やっぱりたまにはある。

あと、独学でもし間違いがあればまずいもの(ロープワークなど)講習を受けた。それも0からの知識で「何もわからないけど教えてください~。」って受け身のスタイルではなく、予習していって「自分が学んだことは間違いではなかった。」と答え合わせのイメージだった。

 

臆病になりながら少しずつステップアップしていく。一通りの技術を覚えた段階でバリエーションを積極的に行っている方にSNSで連絡を取り、冬壁や沢登りに連れて行ってもらって経験を積むことが出来た。その方とは疎遠となったが、それらの繰り返しで簡単な沢ならリーダーとしていけるようになったし、マルチピッチでもリードで登れるようになった。あと一番でかかったのはいっしょに山始めたパートナーがいたことかな。切磋琢磨して遊べるフィールドが広がっていっている。

 

まだまだ雪山とかレスキュー、登山の歴史や人物などの知識は全然ないのでこれからも初心を忘れず、成長していきたい。