アル中クライマーの忘備録

好物は酒と山と岩。

国見岳:上の小屋谷(耳川水系)Day1

日本三大秘境の椎葉村から九州山地最高峰国見岳に抜ける耳川水系,上の小屋谷を遡行してきました。

普段あまり記録とか書きませんが、遡行された最近の記録もあまり出てこないので書こうと思います。

 

7/29 1800頃

いつもの相棒A氏をピックアップし、大分から57号線-阿蘇を抜け、椎葉村まで車を走らせる。先日の九州北部豪雨の影響で道が崩落していないか心配だったが、入渓点までは崩落個所なし。快適に向かうことが出来た。

23時ごろ入渓点(平瀬橋)到着。廃屋横に車2~3台ほど泊めれそうなスペースがある。ちなみにDocomoはギリギリ電波が入った。星明りの元2本ほどビールを飲み、就寝。

軽バン最強なのでは。

 

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7/30

0600頃起床の予定だったが思いのほか夜が明けるのが早く、5時過ぎ頃に起床。

シュラフの中でしばらくごそごそする。0530頃に目が冴えてきて起床。付近を散策する。

水量は多い。続いていた雨の影響か、普段通りの水量がこうなのか。

普段通っている大野川水系また異なった雰囲気だ。残念ながら私の語彙力では表せない。ぜひ現地にいって感じてほしい。

 

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入渓点横の本流(耳川水系)

 

 

もう一人の相方0620頃もう一人の相方K氏が到着。ガチャやロープの打ち合わせをし、

0640頃スタート。平瀬橋から入渓するとすぐ堰堤がある為、左岸からの林道を行く。

が、道がはっきりしない。踏み跡のような、獣道のような・・・。地形図とコンパスを頼りに不明瞭な道を歩き、30分強。もっと上部まで歩いてもよかったが暑さに耐えきれずに0720入渓。美しい渓相に思わず声が上がる。

入渓のこの瞬間がたまらない。

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さて、この上の小屋谷。日本100名谷に選ばれており、九州を代表する谷である。

厳しい登攀や困難なゴルジュこそないが、遡行距離は約10kmに及び、九州本土ではトップクラスである。岩はラバーソールのフリクションがよく効き、快適に攀じることができる。

 

記録によるとショルダーしたり、空身で登ってともあるようだが、今回はリードで5.12を登る登攀力のそろったメンバー(自分は5.11です・・・。泣)。ガンガンヘツってガンガン登って順調に歩みを進めていく。

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テクニカルで楽しい登りを続けながらも、時折出てくる絶景に癒される。

振り返ると光芒が美しい。2日ほど前に梅雨明けが発表されたばかりでよいタイミングだ。

順調に歩みを進め、標高975m付近。左谷の分岐を越え水量が落ち着いてきた頃合いで竿を出す。

 

大きな釜はなく、小さな釜が連続しているこの沢。ルアーは厳しいか。

直径2メートルほどの釜にルアーを投げてみる。良型がチェイスしてきた。20後半はあるだろうか?もう一度ルアーを投げるがアピールの時間が足りずに食わせきれない。魚は水中の岩陰に身を隠した。ミノーからスピナーに交換。じわーーーと岩陰の前にスピナーを通した瞬間、食いついた。引きが強い。確実に20後半はある。高ぶる興奮を抑えながらなんとかランディング。30cmのイワナを釣り上げた。

九州で数少ないイワナの釣れる沢だ。

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その後もちょくちょく竿を出しながら幕営地まで歩みを進める。

 

12mの滝に出会う。A氏リード。K氏ビレイ。俺氏撮影w

A氏にフィックスを張ってもらい、アッセンダーで登る。

見た目以上にホールドがしっかりしており、快適に登攀することが出来た。

鹿児島のバリバリの山岳会のK氏がいらっしゃるのに、A氏がリードして、私がK氏のセカンドビレイをするというよくわからない状況。

 

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 その後30mの滝を高巻く。

 

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大滝の大物を狙う



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良いサイズが2匹連れた。

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焚火で魚を焼き、いただく。

"沢泊で川魚を焼いて食う"というのを2年ほど前から目標にしていたが、ようやくかなった。

焚火を囲いながら、飲むお酒はおいしい。

 

-続く-

 

takayama.hatenadiary.com