2020.10.13
奥岳川のクマガ谷右俣左沢遡行をしてきました。
事の発端はフォロワーのKさんから「九州の沢に行くことになったんだけどどんな感じ?」と相談を受けたところから。
それなりに情報提供してあげていく中で、「よかったら一緒に行きましょう~」とうことでお誘いしてもらっての催行でした。
CLのyoshikitoさん、SLのutagさんがKさんを誘う→Kさんが自分を誘う。
という感じで自分はyoshikitoさん、utagさんとは全くの接点なし。
というだったので事前にzoomで顔合わせ&レベル感のすり合わせ。
(沢初めて3年しかたってないし、難しい沢にも言っているわけではないのでぶっちゃけめちゃくちゃ緊張してましたw。フリークライミングならグレード伝えればいいんだろうけど沢は・・・。沢の源流も初級中級上級(しかもガバガバ)程度のグレーディングなので"〇級の沢をCLで行ける"という経験もないし・・・。)
ミーティングを終え、彼らは11日から宮崎の沢を泊まりで遡行するとのことで、13日、14日にクマガ谷→川上本谷を遡行するという事だったので、途中から合流させていただきました。
12日 20時頃
尾平越で合流。下山用に車をデポる。
荷物を積み替えて尾平登山口へ。4人+その荷物つんでも全然広い。やっぱ軽バンの収納力すごい。
恒例の尾平登山口のトイレ横の東屋で前夜祭。夜は結構冷え込み、今シーズンの鍋始め。
前日の甘茶谷がヌメって悪かった話やらたわいもない話をしながら鍋をつつく。
ワイワイ話をしながら0時ごろ消灯。翌朝5時起床予定でしたが、なぜか寝付けなかったので酒を片手に、砂利道に寝ころびながら星を見る。でっかい流れ星が見えてとてもきれいだった。
13日0430頃起床。
朝食を取り入渓点へ。Kさんの知り合いのMさんと入渓点付近で合流する。
装備のブリーフィングをし6時に入渓。5人で沢に入るのは初めてでなんか新鮮。右俣左沢/右俣右俣の出会いまでは遡行したことあったので、のんびり最後尾を行く。(後からyoshikitoさんに「みんなの事観察してたでしょ~」言われて少しドキッとした。よく見てるな~~と感心。
下部は快適な小滝をフリーで越えたり、飛び込んだり・・・。
結構寒かったのに飛び込むとはさすが本州の沢屋。強い。
歩みを進めるにつれ、徐々に大きい滝が出てくる。フリーで行けるかなと思ったが意外と悪かった。というかラインどりミスった気がする(左岸の草付き付近を登った。)中段からは右岸の水線突破ほうがよさそう?
途中から結構悪かったのでロープを出す。が、カムは後続のutagさんが持ってる。自分の手元にはトライカムとナッツのみ。トライカム2個でビレイ点作ってあとは結局ランニングもとらずに突破。以外とホールドが多く、楽しかった。
800mの明瞭な二俣。適宜しっかり地図を出していて関心する。
(今回あまり読図せずにお任せしてた部分も多かった・・・)
この滝はyoshikitoさんにリードしてもらう。斜面に泥がついていて結構悪かった・・・。ヌメリでふい落ちしそうでビレイしながらひやひや。一番神経使ったかもw
この滝は巻いた。快適な高巻き。
快適な斜滝をのぼったり光芒に見惚れたり。
楽しく遡行しているとついに・・・・
40m簾状+15m斜爆!!!
一同「やば!」「すご!」「なにこれ!!」と歓声を上げる。
絶景の前だと語彙力無くなる説、あるとおもいます。
よく見るといろんなラインから直登できそう。
頭から飛沫を浴び、直登。
滝横に紅葉もあり最高。
面白い形の滝。まるで宮之浦川のアッカンベーの滝の様だ。(宮之浦川行ったことないけど)
土壁を登る。フリーでも行けそうだったが念のためロープを出す。
何となく「誰かリードします?」と聞くとMさんがうれしそうに挙手。
高巻きが好きらしい。たぶん変態だ。100回以上比叡のマルチに行っているとのことでめちゃくちゃロープを捌く手際がよい。
土壁を超えると「ここを通ってください」といわんばかりの快適なバンドを経て再入渓。黒部の下ノ廊下ってこんな感じなのかな。
あとは水も細くなり、ガリーを上がって尾根に乗る。
で、普通の沢登だったらあとは適当に下山で終わるのですが、クマガ谷の真骨頂はここから。
脱渓後は主稜線に乗りますが、これが日本百名山の祖母山と傾山をつなぐ縦走路なのです!大体沢の下山って単調になりがちなのに、下山も楽しめるって最高じゃないですか???
紅葉も色付きはじめで最高。気持ち良すぎて思わずトレラン下山。
尾平越(alt:970)に車をデポっているので緩やかな尾根を500m下れば終わり。
景観よし、登攀よし、下山よしの3拍子揃った最高の沢でした。
以下同行者が書いてくれたyoshikitoさん/utagさんの記録。詳細にありがとうございました。